Photoshop CS6以上からテキストレイヤーのガンマ処理に関するカラー設定がデフォルトでONになっています。その影響でCS5以下で作成したPSDデータと、CS6以上で作成したデータの見栄えに違いが出てしまいます。アンチエイリアス部分の処理方法が変わるためテキストレイヤー状態だと太めに見え、アンチエイリアス部のピクセルの色も変動します。
PhotoshopのCS5とCS6以上が混在する作業環境では注意すべきカラー設定です。本設定はPSDファイルには保存されない情報の為、警告等は出ません。気づかないうちにデータの見栄えが変わってしまうので注意が必要です。
PSDデータのアンチエイリアス処理の互換性を保つ方法
- Photoshopを起動。
- 編集 -> カラー設定 を開く。
- 詳細設定を表示する。表示されている場合は、次へ。
- 「テキストカラーブレンド部分のガンマ補正」のチェックボックスをOFFにする
- 「OK」ボタンを押す
「テキストカラーブレンド部分のガンマ補正」をOFFにすることでテキストレイヤーの見栄えがPhotoshop CS5とCS6以上で変化するを防げます。
検証
上記の手順でテキストレイヤーの見栄えをCS5、CS6で統一することができるようになりました。ここからは上記手順を行った場合と行わなかった場合でどの程度データに影響があるか検証します。
「テキストカラーブレンド部分のガンマ補正 (設定値: 1.45)」ON の場合
上がテキストレイヤーをラスタライズした状態、下がテキストレイヤーの状態です。アンチエイリアスの部分の色味が上下で異なります。
テキストレイヤーのラスタライズ以外にもテキストレイヤーをスマートオブジェクト化しても同様の現象が発生します。
「テキストカラーブレンド部分のガンマ補正 (設定値: 1.45)」OFF の場合
「テキストカラーブレンド部分のガンマ補正 (設定値: 1.45)」をOFFにすることでアンチエイリアス部分の処理が変化しなくなりました。
対策
個人で作業する場合は、カラー設定からテキストカラーブレンド部分のガンマ補正をOFFにすることでテキストレイヤーの見栄えが変化しなくなりました。しかし、チームで作業する場合は同様にカラー設定を作業スタッフ全員が変更する必要があります。各々、設定を変更しても良いですが、カラー設定のプリセット作成し共有するのが望ましいです。
「テキストカラーブレンド部分のガンマ補正 (設定値: 1.45)」は、PSDデータには保存されません。作業マシン毎に設定する必要があります。
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