フラクタルノイズについてのメモです。
フラクタルノイズは、コンピューター上でリアリティを増すためのパーリンノイズ(テクスチャ技法)を使用して、背景やディスプレイスマップ、テクスチャなどを作成します。一見不規則に見えるノイズから、雲、炎、溶岩、水蒸気、水の流れ、蒸気など自然物の生成ができます。
After Effectsのエフェクトには、「フラクタルノイズ」の改良版である「タービュレントノイズ」エフェクトが搭載されています。レンダリング時間も短く、ノイズ表現がより正確に表現されます。ただし、「タービュレントノイズ」エフェクトにはサイクル設定がないため、ループアニメーションを作成することはできません。サイクル設定以外の機能についてはフラクタルノイズエフェクトと同様です。
フラクタルノイズは、ノイズレイヤーごとに乱数グリッドを生成することでより複雑なノイズを作成することができます。
フラクタルノイズのコントロール
フラクタルの種類
フラクタルノイズのベースとなるグリッドの種類を選ぶ設定項目です。作成したいものやノイズの種類によって使い分けます。ほとんどの場合、フラクタルの種類のノイズ、質感で最終的に作りたいものが決まってきます。
ノイズの種類
ノイズのグリッドの乱数を補間する方法の設定項目です。
- ブロック:
- リニア:
- ソフトリニア:
- スプライン:
コントラスト
数値を大きくすることで白と黒の領域をはっきりさせたり、マイナスの数値にすることでグレーの領域を増やしノイズをなくします。
明るさ、オーバーフロー
オーバーフローは、コントラストで設定した数値をもとに0~1.0の範囲外に割り当てられてた部分の色(カラー値)を再設定する機能です。
- クリップ: 白黒の部分が多く、細部が荒いノイズを生成する場合に使用する
- ソフトクランプ: グレー部分が多く、コントラストの低いぼけた感じになる
- ラップバック: 0、1.0外の数値を両端で折り返しカラー値を割り当てる設定。白と黒の境界が線のように残る。複雑なノイズを作るのに最適です。
- HDR効果を使用: カラー値を再設定しない場合に使用する
トランスフォーム
生成したノイズを回転、伸縮、配置する設定項目です。「遠近オフセット」にチェックを入れるとレイヤーに遠近感がでます。「複雑度」がフラクタルノイズを構成するノイズレイヤーの枚数なので、複雑度が1(ノイズレイヤーが1枚)だと「遠近オフセット」は機能しません。
よく使う項目としては、「縦横比を固定」のチェックをはずし、「スケールの幅」、「スケールの高さ」でノイズを伸縮、変形させます。
複雑度
フラクタルノイズを生成するためのノイズレイヤーの数の設定項目。1~10(手入力で20)までレイヤーが設定できます。数値が入力されると「サブ設定」に従いレイヤーが合成されます。
「複雑度」を多くするとノイズレイヤーの数が増えるので比例してレンダリング時間にも影響が出てきます。コントラストや明るさを物凄く高い、低い数値にするような効果の場合、複雑度はあまり関係ないので「1」でいいです。
サブ設定
合成されるノイズレイヤーがどのように合成されるか設定する項目です。
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