Adobe After Effectsのエクスプレッション(Expression)で均等アニメーションを作成する方法を解説します。通常キーフレームを打ち込んで作成するアニメーションをエクスプレッションで制御します。After Effects エクスプレッション のTimeメソッドを使用し、1フレームに1pxずつX軸方向に均等移動するアニメーションを作成します。
エクスプレッションでアニメーションを制御すれば、アニメーションの修正が楽に行えます。
エクスプレッションで均等アニメーションを作成する
- After Effectsを起動します。
- メニューバーから[コンポジション(C)] > [新規コンポジション(N)…]を選択し、空のコンポジションを作成します。ショートカットキーは[Ctrl + N]です。
- メニューバーから[レイヤー(L)] > [新規(N)] > [ヌルオブジェクト(N)]を選択します。ショートカットキーは[Ctrl + Shift + Alt + Y]です。
- タイムラインパネル上に作成された「ヌルレイヤー」の「位置」プロパティを開きます。ショットカットキーは[P]です。
手動でプロパティを開く場合は、鍵アイコン近くの右向き矢印アイコン(>)を押します。矢印アイコンが下向きに変わり、[>トランスフォーム]が表示されます。トランスフォーム左側にある右向き矢印アイコンを押します。以下のプロパティ項目が表示されます。- アンカーポイント
- 位置
- スケール
- 回転
- 透明度
- [位置]プロパティにエクスプレッションを追加します。[位置]プロパティを選択し、メニューバーから[アニメーション(A)] > [エクスプレッションを追加]を選択します。ショートカットキーは[Alt + Shift + ^]です。
または、[Alt]キーを押しながら、[位置]プロパティ左側のストップウォッチ型アイコンを押します。
ストップウォッチ型アイコンの左側に下向き矢印アイコンが追加され、[エクスプレッション:位置]項目が追加されます。タイムライン上には「transform.position」と表示されます。この部分がエクスプレッションのスクリプトコードです。 - 「transform.position」を以下のエクスプレッションに書き換えます。
- コンポジションを再生するとヌルレイヤーがX軸1pxずつ右にアニメーションします。
エクスプレッション
「transform.position」を以下のエクスプレッションに書き換えます。
1 |
[time/thisComp.frameDuration , transform.position[1]] |
timeメソッドで返される時間の数値(秒)をコンポジションに設定されているフレームレート数(1/thisComp.frameDurationでコンポジションのフレームレートが取得できます。)で割ることで1フレームに1px移動する均等アニメーションを制御しています。
3Dレイヤー化をしていないレイヤーの[位置]プロパティは2次元配列です。「,」より左がX軸、右がY軸の数値を制御します。Y軸は「transform.position[1]」[位置]プロパティの配列の2つ目を指定しています。レイヤーが作成されたY軸位置を維持します。キーフレームを打ち込めば、その値を参照します。
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