病院などでCTやMRI撮影した医療画像データフォーマットであるDICOM形式(Digital Imaging and Communications in Medicine の略)をJPEG形式の静止画像に変換する方法のメモです。
DICOM形式の画像を変換するには、DICOMフォーマットに対応しているソフトウェアで開き変換するか、専用の変換ソフトを使います。
この変換方法はMicrosoft Windows 7 UltimateとWindows上で動作する変換ツールで行っています。
Adobe Photoshop(アドビ フォトショップ)でDICOMファイルを変換する
プロ用の画像編集ソフトウェアのPhotoshopで変換することができます。
Photoshopでは、下記のDICOMファイルを開くことができます。[*1]
- .dc3
- .dcm
- .dic または拡張子なし
DICOM形式の画像をPhotoshopで開くと専用のウィンドウが立ち上がります。そこから「JPEG形式で書き出し…」ボタンを押し、保存先を指定します。今回はAdobe Photoshop CS6で開きました。
プロ用の有償ソフトウェアですが、DICOMファイルをJPEG形式に変換した後、色補正などを予定している場合はPhotoshopをおすすめします。昔は数十万円するソフトウェアでしたが、今はアマゾンでダウンロード版を簡単に購入することができます。個人であれば「Adobe Creative Cloud フォトプラン」、大学等の教育機関であれば「学生・教職員個人版 Adobe Creative Cloud」がおすすめです。
Adobe Creative Cloud フォトグラフィプランは、画像編集ソフトウェアである「Adobe Photoshop」と写真の整理、編集、管理ソフトウェアである「Lightroom」のセット商品です。Amazon.co.jpで購入できるのは、12ヶ月のプランのみですが、Adobe(アドビ社)の公式サイトであれば、1ヶ月単位で購入できます。また、Photoshopの無料体験版のダウンロードもできます。はじめてPhotoshopを使用する方は、購入する前に体験版の使用をおすすめします。
Adobe Photoshop 無料体験版ダウンロードページ
体験版を自分のパソコンにインストールすることはできたが、そこから操作方法がわからない場合もあるかと思います。
そのような時は、Adobe社のチュートリアルページでPhotoshopの操作方法を学習してください。
それでもインターネットのサイトで操作方法を学習するのは難しいと感じたら、Adobe Photoshopの初心者向け書籍を入手すると良いです。
DICOM対応ツールを使って変換する
Photoshopを持っていない方は、DICOM形式対応のツールを使ってJPEG形式に変換します。DICOM対応のツールは有償無償がありますが、本記事では私が試して使い勝手がよかった無料のツール紹介します。
YAKAMI DICOMツール集は、DICOM形式を閲覧するビューワーとJPEGなど静止画に変換するコンバーターなどの機能を搭載したマルチツールです。動作にはWindowsが必要になります。ソフトウェアをダウンロード、インストールしたらDICOMファイルを開き、「記録/再生」-> キャプチャで静止画を出力できます。※書き出しには初期設定が必要です。
初期設定は「画像設定(View Setting)」 -> 「キャプチャ設定」です。YAKAMI DICOMツール集では、JPEG形式以外に、BMP、PNG、TIFF、GIFなどWindows上などで開ける主要画像形式に対応しています。
DICOM形式ファイル変換サービス
病院でコピーしてもらった自身のMRI結果をパソコンで見たいがために調べたことをまとめた本記事ですが、毎月、一定数のアクセスがあり需要があることがわかりました。
そこで思い切ってDICOM形式ファイルの画像変換サービスを業務として開始します。病院、大学を始めとした機関、個人どなたでもご利用いただけます。機密性の高い内容ですので機密保持契約等、必要に応じて契約も承ります。
画像変換、書き出しには本投稿でも紹介している画像編集ソフトのAdobe Photoshopを使用します。DICOM形式以外のファイル形式も場合によっては対応いたします。DICOM形式ファイルの変換をご希望の方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
1枚100円(税別)にて承ります。
DICOMをお手持ちのパソコンで閲覧しやすいJPEG画像形式で保存したい。セカンドオピニオンの資料として使用したい場合に最適です。
DICOM変換サービス Q&A
本サービスでよくある質問事項と回答です。
- Q1. DICOMデータの受け渡し方法を教えて下さい。
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A1. DICOMデータは電子メールに添付するかかファイル転送サービスをご利用ください。
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Q2. パソコン操作がわかりません。DICOMデータの入ったCD、DVDを郵送しても良いでしょうか?
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Q2. 郵送、宅配でもデータを受け付けております。送料はお客様がご負担ください。
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Q3. 電子メール、ファイル転送サービスからDICOMデータを送付する場合、Windowsが必要でしょうか?
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A3. データ送付に専用機は不要です。インターネットに接続できメールが送付できるパソコン環境であれば問題ございません。ただし、ファイル転送サービスによっては動作環境が限定される場合がございます。
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Q4. 大量にDICOMデータ変換をお願いした場合、割引料金はありますか?
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A4. 200枚を超えるような場合は、割引を行っております。詳細はお問い合わせください。
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Q5. DICOMデータ変換に何日かかりますか?
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A5. データ受領から3営業日〜7営業日お時間を頂きます。
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Q6. JPEG形式以外の画像形式にも変換できますか?
- A6. はい。BMP、PNG、GIF等、様々な画像形式に変換いたします。詳細はお問い合わせください。
- [*1] 2017/02/16: Photoshopで開けるDICOMファイル拡張子を追記。
HANA says
失礼します。 CS6は持っているのですが、おそらくDISCOMと思われるデータ(フォルダがDISCOM。ファイルは拡張子なし)なのですが、
開こうとすると「要求された操作を完了できません。ドキュメントの種類が適切ではありません」となり、開くことができません。.dtmなどとつけてみても無理でした。
これはファイルが壊れているのでしょうか?
Ochiai Mitsuo says
こんにちは。Photoshopではないツール(記事中に紹介)でファイルが開けるか試してみてください。
入力間違いかと存じますが、フォルダ名のDISCOM、拡張子dtm等は別のファイルの可能性がございます。Photoshopで開けるDICOMファイルは、.dc3、.dcm、.dic または拡張子なしのようです。
手元のDICOMファイルやネット上で手に入る拡張子なしのファイルはPhotoshopで開くことができました。
yamada takeshi says
DICOMファイルをJPEGに変換する方法はPhoto shopなど使用すれば良い事がわかりましたが、大量(1回に50枚ぐらい)のJPEGファイルをDICOMファイルに変換する方法がなにかないでしょうか。
専門ソフトはPACSと抱き合わせ販売で数十万円するようですが他の方法かないか探しています。
なにかご存知であればお願いいたします。
Ochiai Mitsuo says
こんにちは。Windows OS前提ですが、本記事内で紹介している「YAKAMI DICOM ツール集」のコマンドライン機能で連続変換できそうです。
また、Adobe Photoshopにもバッチ処理機能があります。安価に連続処理するのであれば、これらを試してみてください。